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映画華やかなりし時代、「映画女優」という言葉には特別な響きと憧れがあって、映画という特別な空間の中にだけ存在する手の届かない存在の象徴でした。
日本なら原節子、高峰秀子、山田五十鈴、若尾文子、田中絹代、岡田茉莉子・・。海外ならルイーズ・ブルックス、グレタ・ガルボ、ディートリッヒ、イングリッド・バーグマンなどなど。今や伝説ともいえる「映画女優」たちによって映画は作られてきました。
そんな神話時代から月日はたって、今ではテレビなどを通じて俳優の存在が身近になり、タレントとさえ呼ばれ、「映画女優」という言葉はすっかり死語になってしまったように思います。
それでも、映画を見つめていると、今の女優が「映画女優」としか言いようのない輝きを放つ瞬間があり、それを観たいがために今日も映画館に通うのです。女優を、「映画女優」たらしめるのは何よりも私たち観客の視線であり、彼女たちを巡る言葉が必要なのではないでしょうか。
当ブログでは、彼女たちに宛てた書簡の形式を取りながら、作品を論じ、現代の「映画女優」を応援して行きます。