第19回東京フィルメックス「轢き殺された羊」

第19回東京フィルメックスコンペティション作品「轢き殺された羊」(ペマツェテン監督)鑑賞。

チベットの高原を行くトラック野郎と、道で拾った同じ名前を持つ青年の因縁めいた物語。とにかく、殆んど人の住まないという、曇天の高原の荒涼とした風景に圧倒されます。世界の果てのような風景に寡黙なドラマが展開され、いやが上にも神話的な雰囲気が醸し出される。そして、乗り合いのトラック、積年の復讐、荒野の酒場と、チベットを舞台に展開されるのは極めて西部劇的な意匠を纏った物語でもあります。

簡素な画面作りが続いたかと思えばモノクロやセピア調のショットを挿入するなど映像的な修飾も見せ、これはプロデュースのウォン・カーウァイの影響もあるのかも知れません。西部劇のような、アクションの無いアクション映画のような硬派な雰囲気を湛えたユニークな作品です。

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