第32回東京国際映画祭「ディスコ」

コンペティション部門「ディスコ」(ノルウェー/ヨールン・ミクレブスト・シーヴェシェン監督)を鑑賞。

ダンス大会で優秀な成績を続ける少女ミリアム。彼女の家族は説教にモダンな照明、音響を取り入れた新興のキリスト系宗教団体であり、ミリアムも深く宗教に傾倒している。両親は宗教団体の顔として表向きは仲の良い夫婦を演じているが、母親の家族や経済状態のことで争いが絶えない。ミリアムは自身の実の父親のこと等で悩みを抱え、自分の家族とはまた別の、カルトな宗教団体に参加していく。

生まれながらにカルト宗教一家に育った少女を主人公としており、宗教が説く理想と現実との乖離、宗教により生じる葛藤を解決するのにやはり宗教に頼らざるを得ない矛盾を描いています。カルト宗教はそれ自体が悪なのか、信じる者にとって心の拠りどころになるなら必要なものなのではないか。カルト宗教について誰もが感じる疑問を扱った作品とも言えます。微妙な問題ゆえに簡単に答えは出ませんし、監督自身も上映後のQ&Aで述べているように、カルト=悪というような一面的な捉え方を慎重に避けているように見えます。一方で慎重過ぎるゆえなのか、難しいテーマが消化不良のまま提示されてるような印象も感じさせます。映画としては少女の宗教に没頭する姿と、激しいディスコダンスの大会での姿のギャップがユニークでした。

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