第31回東京国際映画祭「ノン・フィクション」

第31回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門「ノン・フィクション」(オリヴィエ・アサイヤス監督/フランス)鑑賞。

あらすじ
書籍編集者のアランは、担当作家のレオナールから新作の相談を受ける。自身の女性関係を盛り込んだ私小説で売れた作家だが、アランは内心もう古いと感じている。
アランの妻は女優で、ふたりの関係は微妙である。
レオナールの妻は政治家秘書で多忙を極め、男女関係はややこしくなっていく…。
(東京国際映画祭オフィシャルサイトより)

エリック・ロメール監督の「木と市長と文化会館」のような、ディスカッション映画と呼ぶべきジャンルがフランスにはあるようで、この作品もまた出版界の現状から電子出版の功罪、私小説、政治、浮気まであらゆることをあらゆる人たちが饒舌に延々と議論します。いかにも小品といった感じでジュリエット・ビノシュやギヨーム・カネらが楽しげに演じ、冴えない中年男を演じさせたら世界一の、我らがヴァンサン・マケーニュもいつもと違う浮気性の小説家をコミカルに演じています。フランスのスノッブ達の他愛の無い会話劇ではありますが、インターネット程度であっさり危機を迎える、書き言葉・文学を拠り所としてきたヨーロッパ知識人のアイデンティティの崩壊が垣間見えます。(勿論、ヨーロッパだけではありませんが。)

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