第32回東京国際映画祭「ラ・ヨローナ伝説」

コンペティション部門「ラ・ヨローナ伝説」(グアテマラ・フランス/ハイロ・ブスタマンテ監督)を鑑賞。

グアテラマの内戦時の虐殺の罪に問われる将軍とその一家に、南米の怪談「ラ・ヨローナ」の伝説を絡めた作品。物語は裁判で有罪判決を受けた将軍が豪邸に立て籠もり、殆どこの屋敷内で展開されます。年老いた将軍の元に訪れる泣き女「ラ・ヨローナ」に恐れをなして家政婦たちが辞めていき、代わりにやってきた若いマヤ族の娘がその謎めいた言動で将軍やその妻、娘の不安を掻き立てていきます。

上映後のQ&Aでハイロ・ブスタマンテ監督が語っているように物語の中心はグアテマラ社会の中で虐げられ続けてきたマヤ族、特に女性にあります。将軍の戦地での非道の数々、マヤ族の女性への性的な関心を知る年老いた妻が、ラ・ヨローナによって呼び起こされる将軍の過去に苛まれて行きます。将軍の戦場での非人道的な行為を裁く裁判でマヤ族の女性が性的暴行を告発するのですが、将軍の妻は「彼女たちはもともと売春婦だった」と言います。従軍慰安婦問題同様、加害国の言い分はいつも変わらないようです。

水を効果的に使った演出、ミステリアスな容貌のマヤ族の若い娘等映像的な見どころも多い作品です。私は未見ですが、この作品はマヤ族の女性を扱った三部作の三作目とのこと。

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